デスク周りが片付いている人は、頭の中も整理されている
私の外資系OL時代でも、デキる人の机は、スッキリを超えて、美しく片付いていました。家族の写真や、記念品を飾っても、他の余分なものがないので、ゴチャゴチャせず清々しいデスクでした。
特に、海外から駐在で来日していた役員クラスの方々は、デスクやオフィスが散らかっている人はいません。見だしなみと同様に、デスク周りの整理整頓が出来ていない人は、頭の中の整理も出来ていないと見なされ、ビジネスマン失格の烙印を押されます。
そうすると、当然、昇格もないし、海外駐在で栄転という事もない訳です。
(そして、海外駐在だと、豪華な住居が与えられ、子供は会社負担で高額なインターナショナルスクールに通えるし、経費はかなりのもの。優秀で結果を出せると期待されている人しか来れません。)
日本人の場合、机が書類で山積みの人は、「忙しくて頑張っている人」と見られる風潮がまだあります。確かに、頑張っている方も多いのですが、それでも、効率の悪さがあり、残業時間も多いし、締め切りが守れない人も多い。と私の長年の会社員経験から思います。
新しい上司がアメリカ本国から転勤でやってくる度に、日本のオフィスを見て、モノ(特に書類)の多さに驚き、オフィスの片づけや、電子化を進めるように、度々指示が出たものです。「一日の最後には、机の上に何もない状態でオフィスを出ましょう!」と何度も社内に通達を出したのは、もう20年近く前。(当時の私は、アメリカ人社長付き秘書でした)
皆さんも、心当たりはありませんか?
一方、デスクワーク中でも、必要なものだけデスクに出して、サクサク仕事を片付ける人は、定時にサクッと帰って、プライベートも楽しみ、仕事で結果も出している。私の歴代の上司は、日本人でも外国の方でも、そんな方ばかりでした。これは、その人が楽をしているのではなくて、仕事、時間、モノ全て、頭の中で整理できているからだと思いました。
つまり、こういう事です。↓
デスク周りが片づいている = 頭の中も片づいている = 効率が良い = 仕事ができる
「かたづけ思考」こそ最強の問題解決
さて、冒頭でご紹介しました本”「かたづけ思考」こそ最強の問題解決”は、スッキリ・ラボ代表、かたづけ士の小松易さんのご著書です。
小松さんは、女性が多いかたづけ業界では、数少ない男性の先駆者です。
*注記:この本は2018年10月に発売されました。私は2018年5月にカタヅケシコウの屋号で開業しましたので、ネーミングがかぶったのは、うれしい偶然です。(パクってません。念の為。)
この本の中では、小松さんの、企業向け片づけコンサルティングの豊富なご経験から、会社内、チーム内の片付け指導のコツや、その効果の大きさが書かれています。ただのモノの片付けに終わらず、片づけを通して、チーム全体のやる気や効率アップにつながり、結果、黒字体質のチームになれる、という内容です。
忙しい業務の合間に、職場の片付けを進めようとすると、なかなか社員全員のやる気をキープするのが難しいところ。
そこをうまく継続させるために、毎日短時間の片付けタイムを設け、サボる人を減らす工夫なども書かれていました。
また、片付けを楽しく続けるために、行動や現象に面白いネーミングをして、チーム内で、片付けを嫌味なく楽しむ言葉が紹介されています。
例えば、デスクの状態を表す言葉は、
でした。山脈や海底火山、オフィスで見覚えありませんか?
「その海底火山、ヤバいですよ」
「私の山脈を、今週は一つ減らします」
なんて話すと、ちょっと楽しくなりそうですよね。
社内での片づけコミュニケーションが活発になるというのも納得です。
お家での片づけ習慣の参考にも
この本はオフィス向けの内容ですが、お家の片付けを習慣化したい方にも参考になると思いました。
毎日短時間(15分など)片づけを効率よく進めるには、
確かに、まとめて一度にやろうとすると、挫折しやすいんですよね。
そのために、整理と整頓の違いを知っておくことも大切です。
整理:大切なものを選び取る
整頓:選び取ったものを、使いやすく配置する
*これ↑は私の表現ですが、この本にも同じような言葉が書かれています。
そして、毎日15分以内に出来る分量を考えて、少しずつ片づけると良いですね。
そのために、「分けて考える」が大切です。
このように、分けて考える癖をつけると、お片づけって、楽になります。
一度にやろうとするから、掃除も整理も整頓も、頭の中でゴチャゴチャになる。
そして、どこから手をつけて良いか分からなくなる。
分けていくと、自分がやるべきことが良く見えるようになります。
そうすれば、頭の中も整理され、
片付けだけでなく、仕事の手順をうまく整理できるようになり、
結局、仕事の効率も上がるという訳ですね。
片づけで問題解決!
「自分のデスク周りを片づける時間があったら、他の仕事を先に片付けるよ」
と思う方もいるかも知れません。
本当に重要な仕事の締め切り間近なら、それが終わってからでも良いですよ。
しかし、「暇になったらやろう」「時間があるときに片づけよう」
と思っていても、そんなタイミングはなかなか来ません。
どうせ、仕事は次から次へとやって来ます。(来なかったら大変ですね!)
だからこそ、始業前でも退社前でも、毎日の片づけタイムを10-15分設けてみませんか?
帰るときには、
デスク上に何もない状態にする、とか、
引き出し1個を片付ける、とか、
あちこちにあるクリップをひとまとめにする、でも構いません。
たかが片づけ。されど片づけ。
思い立ったら吉日。さあ、始めましょう!!